業績一覧

≪姓名≫

高山(たかやま)

林太郎(りんたろう)

 なお,「林太郎」は森鴎外の本名「森林太郎」からいただいた。ちなみに高山樗牛の本名は「高山林次郎」である。

 アロマテラピーの専門家と同姓同名。ネットで検索すると『明星』(11号,明治34年)に「高山君来書 高山林太郎 / 31」とあるが、これは林次郎の誤植。与謝野晶子や与謝野鉄幹と同時代人ではない。

 

≪略歴≫

 1983年11月,東京の病院で生まれ,主に東京都東村山市で育つ。

 2003年4月,東京大学教養学部前期課程理科一類入学。

 2018年2月,東京大学言語学研究室,博士(文学)取得。

 2015年4月から2019年3月まで,帝京平成大学健康メディカル学部言語聴覚学科「音声学,言語学」非常勤講師。

 2017年4月から2019年3月まで,武蔵野大学大学院人間社会研究科人間学専攻言語聴覚コースおよび専攻科言語聴覚士養成課程「音声学,音声音響学,音声・聴覚心理学」非常勤講師。

 2018年4月から2019年3月まで,東京福祉大学国際交流センター基礎教育日本語分野「日本の文化と言語I,日本の文化と言語II,文章表現」特任講師(常勤,1年契約)。ただし3月28日から留学生教育センターに改称。

 2019年4月から2021年3月まで,埼玉学園大学人間学部人間文化学科「日本語学(概論),日本語学(各論)」非常勤講師。

 2019年4月から2021年4月まで,ヒューマンアカデミー日本語教師養成講座「音声学・音韻論,中上級クラスの教室活動,言語学,評価法とICT,留学生クラスの教室活動,歴史・文字表記,対照・社会言語学,日本語教育文法」非常勤講師。

 2020年4月から2022年3月まで,大東文化大学文学部日本文学科「日本語学概説,日本文学演習6」非常勤講師。

 2021年4月から2024年3月まで,埼玉学園大学人間学部人間文化学科「日本語学(概論),日本語学(各論),日本語の文法,日本語の運用,文章作成法,教養演習I,教養演習II,基礎演習,専門演習,卒業論文又は卒業研究,特別講義I(オムニバス,15分の2),日本語・日本事情I, II, III, IV(オムニバス,15分の7)」特任講師(2023年3月まで),特任准教授(2023年4月から2024年3月まで)(常勤,4年契約)。

 2023年4月から2024年3月まで,帝京平成大学健康メディカル学部言語聴覚学科「音声学,言語学,音響学」非常勤講師。

 2024年4月から現在まで,宇都宮大学共同教育学部「データサイエンス入門(分担),文章表現(分担),日本語学概説B(分担),日本語学演習A,日本語学講読A,日本の方言,日本語学演習B,日本語学講読B」助教(常勤,任期5年,テニュアトラック制)。

 

≪専門≫

 言語学,記号論(言語哲学の一種)。
 言語学に関しては,日本語諸方言,音響・音声・音韻,共時的記述(統計含む),通時的分析(文献含む)。分節音(セグメント),超分節音(アクセント・イントネーション)の精確な観察・記述。語彙的意味・文法的意味・語用論的意味のうち,語用論的意味(分かり易さ等)を厳密に分類する意味論。

 記号論(言語哲学の一種)に関しては,自らが発見した記号生存(記号の規範性が正統性を経て強調性に至る現象)の研究ならびに構造主義の中核であるパラダイム・シンタグムの概念を再定義する認知集合論。

 

≪主に調査した方言≫

 青森市方言,岩手県盛岡市方言,東京方言(標準語;文京区ほか東京23区),東京山の手方言,東京下町方言,東京都東村山市方言,首都圏若年層方言,八丈島方言(三根,大賀郷,末吉,中之郷,樫立),八丈小島方言(鳥打),青ヶ島方言,岡山市方言(妹尾,箕島,南区,ほか),広島県尾道市方言,高知県方言(高知市,幡多郡三原村,土佐清水市下ノ加江市野瀬・市野々,ほか),鹿児島県甑島里方言,鹿児島県沖永良部島国頭方言,その他。

 

≪姓の漢字について≫

 戸籍上は「髙」(ハシゴダカ)だが,正式・公式の書類以外は文字化けを嫌って「高」を使用することが多い。

 

≪ルーツ≫

 父は岡山県玉野市宇野出身,母は岡山県岡山市内山下出身である。

 父方曾祖父は岡山県御津郡円城村出身で,そこに代々の墓がある。本ホームページのロゴは高山家の家紋である「雪輪松(ユキワマツ)」で,雪の輪の模様の中に漢字の松が描かれている。代々の墓に刻まれているものを玉野市にお墓を作る際に写し取ったもの。

 高山家の古い位牌に「金剛院殿高山泰金居士 示時天正十九巳三月廿日 行年七十三才 加賀国高山出生 高山因幡守従五位下源経重」,「実蓮院殿妙法寒心大姉 示時文禄三八月十日 行年七十一才 産仙石越前守娘ニ」とある。

 一方,母方曾祖父は初代里庄村村長で,その安倍家の元祖は永禄から天正の頃の安倍大和守喜広,備中浅口郡鴨山城主細川通董の臣下にして備中浅口郡大佐山城主であった。(※Wikipediaでは青佐山城で立項されているが,家系図には大佐山とあるので,恐らくオーサヤマと地元では読むかと思われる。)

 ≪リサーチマップ≫

≪学位論文≫

  • 学士(文学),東京大学 卒業論文「日本祖語の音節について」(未公刊,公刊予定なし)
  • 修士(文学),東京大学 修士論文「八丈方言の母音の通時的変化」(『eTULIP』35で公刊)
    参考URL: 
    東京大学学術機関リポジトリ (u-tokyo.ac.jp)
  • 博士(文学),東京大学 博士論文「高知市方言の一拍挿入低起式化形」(付録部分を除き『タッスイのッとは何か』として刊行,付録部分は「博士論文の内容の要約」を参照,「博士論文の内容の要約」は2019年秋頃までは本サイトのトップで公表し,2019年秋頃からは「東京大学学術機関リポジトリ」でも公開される)
    参考URL: 
    東京大学学術機関リポジトリ (u-tokyo.ac.jp)

≪著書≫

  1. 高山林太郎,『タッスイのッとは何か』,高知:リーブル出版,2018年4月20日

≪学術雑誌・紀要・論文集に発表した論文≫

  1. 高山林太郎,「岡山県妹尾方言におけるジャとナの含意」,『東京大学言語学論集(TULIP)』,東京:東京大学言語学研究室,31号,pp.317-333,査読あり,2011年9月
    参考URL: 東京大学学術機関リポジトリ (u-tokyo.ac.jp)
  2. 高山林太郎,「伝承童謡ニラメッコの表現と歴史」,『国際児童文学館紀要』,大阪:財団法人大阪国際児童文学館,25号,pp.1-14,査読あり,2012年3月
  3. 高山林太郎,「岡山市方言の複合動詞のアクセント」,『東京大学言語学論集(TULIP)』,東京:東京大学言語学研究室,32号,pp.305-332,査読あり,2012年9月
    参考URL: 東京大学学術機関リポジトリ (u-tokyo.ac.jp)
  4. 高山林太郎,「日本語諸方言の四モーラ畳語を比較する試み」,『東京大学言語学論集(TUL IP)』,東京:東京大学言語学研究室,34号,pp.143-183,査読あり,2013年9月
    参考URL: 東京大学学術機関リポジトリ (u-tokyo.ac.jp)
  5. 高山林太郎,「日本語諸方言の四モーラ畳語を比較する試み」,『東京大学言語学論集電子版(eTULIP)』,東京:東京大学言語学研究室,34号,pp.1-90,査読あり,2013年9月
    参考URL: 東京大学学術機関リポジトリ (u-tokyo.ac.jp)
  6. 高山林太郎,「八丈方言の非短母音の比較」,『東京大学言語学論集電子版(eTULIP)』,東京:東京大学言語学研究室,35号,pp.e1-e118,査読あり,2014年9月
    参考URL: 東京大学学術機関リポジトリ (u-tokyo.ac.jp)
  7. 高山林太郎,「語用論的意味の持つ多様な分かり易さ」,『東京大学言語学論集(TULIP)』,東京:東京大学言語学研究室,38号,pp.375-382,査読あり,2017年9月
    参考URL: 東京大学学術機関リポジトリ (u-tokyo.ac.jp)
  8. 高山林太郎,「多型の日本語諸方言の複合動詞の有標アクセント」,『東京大学言語学論集電子版(eTULIP)』,東京:東京大学言語学研究室,38号,pp.e119-e321,査読あり,2017年9月
    参考URL: 東京大学学術機関リポジトリ (u-tokyo.ac.jp)
  9. 高山林太郎,「東京・岡山市・高知市方言の並列・とりたて詞と句頭の上昇」,『音声研究』,東京:日本音声学会,22巻1号,pp.1-12,査読あり,2018年4月
    参考URL: JPSJ 22(1): 1-12 (2018) (jst.go.jp)
  10. 高山林太郎,「日本列島のふるえ音と吸着音と膨れっ面」,『東京大学言語学論集(TULIP)』,東京:東京大学言語学研究室,40号,pp.307-324,査読あり,2018年9月
    参考URL:  東京大学学術機関リポジトリ (u-tokyo.ac.jp)
  11. 高山林太郎,「系列別語彙に基づく沖永良部島国頭方言のアクセント調査」,『東京大学言語学論集電子版(eTULIP)』,東京:東京大学言語学研究室,40号,pp.e61-e88,査読あり,2018年9月
    参考URL: 東京大学学術機関リポジトリ (u-tokyo.ac.jp)
  12. 高山林太郎,「高知県伊豆田神社付近の方言のアクセント」,『音声研究』,東京:日本音声学会,22巻3号,pp.1-16,査読あり,2018年12月
    参考URL: 
    JPSJ 22(3): 1-16 (2018) (jst.go.jp)
  13. 高山林太郎,「高知市方言の上昇遅れと下降早まりについて」『埼玉学園大学紀要人間学部篇』,川口:埼玉学園大学,19号,pp.1-11,査読なし,2019年12月
    参考URL: 埼玉学園大学・川口短期大学機関リポジトリ (nii.ac.jp)
  14. 高山林太郎,「高知県伊豆田神社付近の方言の4拍形容詞のアクセント資料」『埼玉学園大学紀要人間学部篇』,川口:埼玉学園大学,19号,pp.383-388,査読なし,2019年12月
    参考URL: 埼玉学園大学・川口短期大学機関リポジトリ (nii.ac.jp)
  15. 高山林太郎,「記号生存と認知集合論―古い記号が残る理由―」『埼玉学園大学紀要人間学部篇』,川口:埼玉学園大学,20号,pp.1-14,査読なし,2020年12月
    参考URL: 埼玉学園大学・川口短期大学機関リポジトリ (nii.ac.jp)
  16. 高山林太郎,「高知県伊豆田神社付近の方言の動詞活用形のアクセント資料」『埼玉学園大学紀要人間学部篇』,川口:埼玉学園大学20号,pp.363-368,査読なし,2020年12月
    参考URL: 埼玉学園大学・川口短期大学機関リポジトリ (nii.ac.jp)
  17. 高山林太郎,「記号論から認知集合論へ―記号としての現実―」『埼玉学園大学紀要人間学部篇』,川口:埼玉学園大学21号,pp.1-14,査読なし,2021年12月
    参考URL: 埼玉学園大学・川口短期大学機関リポジトリ (nii.ac.jp)
  18. 高山林太郎,「高知県伊豆田神社付近の方言の5拍以上形容詞のアクセント資料」『埼玉学園大学紀要人間学部篇』,川口:埼玉学園大学21号,pp.433-438,査読なし,2021年12月
    参考URL: 埼玉学園大学・川口短期大学機関リポジトリ (nii.ac.jp)
  19. 高山林太郎,「高知市方言一・二・三拍名詞アクセント資料」,『東京大学言語学論集電子版(eTULIP)』,東京:東京大学言語学研究室,44号,pp.e232-e596,査読あり,2022年9月
    参考URL: 東京大学学術機関リポジトリ (u-tokyo.ac.jp)
  20. 高山林太郎,「認知集合論における記号生存―個体愛の受肉―」『埼玉学園大学紀要人間学部篇』,川口:埼玉学園大学22号,pp.1-14,査読なし,2022年12月
    参考URL:埼玉学園大学・川口短期大学機関リポジトリ (nii.ac.jp)
    →2022/9/5; 前半が認知集合論の新展開で後半が八丈と東京の「皆」のミの母音。なお資料を入れるにはページ数が足りなかったので、資料は機会があれば別途公刊する予定。
  21. 高山林太郎,「高知県伊豆田神社付近の方言の形容詞活用形のアクセント資料」『埼玉学園大学紀要人間学部篇』,川口:埼玉学園大学22号,pp.327-332,査読なし,2022年12月
    参考URL:埼玉学園大学・川口短期大学機関リポジトリ (nii.ac.jp)
  22. 高山林太郎,「高知県伊豆田神社付近の方言の複合動詞アクセント」『埼玉学園大学紀要人間学部篇』,川口:埼玉学園大学23号,pp.15-27,査読なし,2023年12月
    参考URL:埼玉学園大学・川口短期大学機関リポジトリ (nii.ac.jp)
  23. 高山林太郎,「高知県伊豆田神社付近の方言の複合動詞アクセント資料」『埼玉学園大学紀要人間学部篇』,川口:埼玉学園大学23号,pp.235-240,査読なし,2023年12月
    参考URL:埼玉学園大学・川口短期大学機関リポジトリ (nii.ac.jp)

≪学術雑誌等における解説≫

  1. 高山林太郎,「分析・考察編」,サラ・アン・ニシエ(著)・井上史雄(編)・高山林太郎(校閲・分析),『沖永良部島芦清良村の方言の研究』,立川:国立国語研究所,pp.191-242,査読あり,2014年3月27日
    参考URL: 
    Microsoft Word - Dictionary_of_Okinoerabu_dialect_表紙付きrtak6.docx (innowayf.net)

≪国内学会・シンポジウム等における口頭発表≫

  1. 高山林太郎,「母音の甲乙が確認される現代方言の報告(1)~八丈島方言~」,国立国語研究所危機方言プロジェクト研究発表会,原稿集無し,立川:国立国語研究所,2010年8月1日
    参考URL: 「語彙の音韻特性」,「危機方言」研究発表会発表内容「概要」 | 国立国語研究所 (ninjal.ac.jp)
  2. 高山林太郎,「岡山県妹尾方言における両唇ふるえ音」,『日本方言研究会第92回研究発表会発表原稿集』,pp.27-34,神戸:甲南大学,2011年5月27日
  3. 高山林太郎,「四モーラ畳語を音調と意味で分類する試み」,『語彙・辞書研究会第41回研究発表会予稿集』,pp.17-24,東京:新宿NSビル3階南3G会議室,2012年6月9日
  4. 高山林太郎,中澤光平,大槻知世,「青森市若年層のアクセントについて―ダウンステップ,低平化,高平化―」,『第26回日本音声学会全国大会予稿集』,pp.19-24,東京:大東文化大学,2012年9月29日
  5. 高山林太郎,「東村山市方言の四モーラ畳語の形容動詞の語末核の有無による意味対立」,『日本語文法学会第13回大会発表予稿集』,pp.169-176,名古屋:名古屋大学,2012年10月28日
  6. 高山林太郎,中澤光平,大槻知世,「青森市方言における語末核の「上昇の遅れ」」,『日本語学会2012年度秋季大会予稿集』,pp.159-166,富山:富山大学,2012年11月4日
  7. 高山林太郎,「音調が文法的・語用論的意味を表わす場合の音韻解釈―日本語諸方言を例に」,第8回音韻論フェスタ,原稿集無し,大津:ホテル木もれび,2013年2月18日
  8. 高山林太郎,「句頭の上昇の語用論的な意味と機能」,第126回関東日本語談話会,原稿集無し,東京:学習院大学,2013年3月9日
  9. 高山林太郎,「東村山市と岡山市の複合動詞の有標アクセントについて」,日本音声学会第327回研究例会,原稿集無し,立川:国立国語研究所,2013年6月22日
  10. 高山林太郎,「四モーラ畳語と基層方言―東京都東村山市,鹿児島県甑島を例に―」,『日本語学会2013年度秋季大会予稿集』,pp.85-92,静岡:静岡大学,2013年10月27日
  11. 高山林太郎,「高知市方言の上昇遅れと下降早まり」,『第31回日本音声学会全国大会予稿集』,pp.13-18,東京:東京大学,2017年9月30日
    参考URL: A_ALL.pdf (wdc-jp.com)
  12. 高山林太郎,「八丈方言のミンナのミの母音と音韻生存」,『第32回日本音声学会全国大会予稿集』,pp.138-143,宜野湾:沖縄国際大学,2018年9月15日
    参考URL: 
    C4.pdf (wdc-jp.com)
  13. 高山林太郎,「高知県伊豆田神社付近の方言の複合動詞のアクセント」『第33回日本音声学会全国大会予稿集』,pp.80-85,東京:清泉女子大学,2019年9月29日
    参考URL: B4.pdf (wdc-jp.com)
  14. 高山林太郎,「高知県伊豆田神社付近の方言の形容詞のアクセント」『日本語学会2022年度春季大会予稿集』,pp.49-54,オンライン,2022年5月14日
    参考URL:2022a_all.pdf (jpling.gr.jp)

≪国内学会・シンポジウム等におけるポスター発表≫

  1. 高山林太郎,「東村山市方言の複合動詞のアクセント」,『日本言語学会第145回大会予稿集』,pp.488-493,福岡:九州大学,2012年11月25日
  2. 高山林太郎,「系列別語彙を用いたアクセント調査―沖永良部島国頭方言を例に―」,『国立国語研究所時空間変異研究系合同研究発表会JLVC2013予稿集』,pp.141-150,立川:国立国語研究所,2013年3月20日
  3. 高山林太郎,「四モーラ畳語の情態副詞と形容動詞のアクセントの通時的考察」,『日本語学会2013年度春季大会予稿集』,pp.209-214,大阪:大阪大学,2013年6月2日
  4. 高山林太郎,「四モーラ畳語のアクセントの品詞による合流と品詞を越えた合流」,『日本言語学会第146回大会予稿集』,pp.418-423,水戸:茨城大学,2013年6月16日
  5. 高山林太郎,「情的意味を表わすふるえ音・吸着音の日本列島周辺における分布」,『第27回日本音声学会全国大会予稿集』,pp.23-28,金沢:金沢大学,2013年9月28日
    参考URL: 
    P1. 情的意味を表わすふるえ音・吸着音の日本列島周辺における分布(口頭発表,日本音声学会2013年度(第27回)全国大会発表要旨) (jst.go.jp)
  6. 高山林太郎,「高知市の複合動詞の有標アクセントについて」,NINJAL INTERNATIONAL SYMPOSIUM 2013 Mysteries of Verb-Verb Complexes in Asian Languages,原稿集無し,立川:国立国語研究所,2013年12月14日
  7. 高山林太郎,「高知市方言の形容詞の促・長・撥音挿入低起式形」,『国立国語研究所時空間変異研究系合同研究発表会JLVC2014予稿集』,pp.49-58,立川:国立国語研究所,2014年3月21日
  8. 高山林太郎,「高知市方言の形容詞の特殊形における伝統形と共通語借用形」,『日本語学会2014年度春季大会予稿集』,pp.191-196,東京:早稲田大学,2014年5月18日

≪準備中の論文や発表(2023年9月25日版)≫

  1. 高山林太郎,「八丈方言と東京方言における古代の母音の音韻生存」『音声研究』,東京:日本音声学会,?巻?号,pp.?-?,査読あり,202?年?月,2022年2月に投稿したがリジェクトされたので1年後以降に修正して再投稿するか、あるいは学術論文14ページと資料紹介6ページに分けて紀要に投稿する等のことを考えている(査読者1も査読者2も「音声学上、この研究を行う意義は十分ある」という評価だが、実験の対照区の問題など、解決すべき点がまだまだあるということ。やはりコロナが明けないと動けない。とりあえず音韻生存については「過去の言語体系における音韻対立の痕跡が強調形に残るという説は興味深く、また「皆」の母音を巡る長年の問題に取り組む点において、研究の意義が認められます」という評価なので、認知集合論や音韻生存の研究は継続して行きたい)。
    →2022/5/28; 今年の紀要に「東京方言における古代の母音の音韻生存」と題して、東京の部分だけを学術論文として投稿することにした。八丈の部分は追加調査をしてから考える。東京は追加調査をするとしても別の論文になるので、これはこのまま発表してしまってよいと判断した。
    →2022/9/05; スペース的に八丈も入ったので紀要に入れた。だいたい追加調査と言ってもいつできるか分からないし、ちょっと問題があると明記しておけばいいだろう。
    →2023/9/25; 春期に首都圏若年層を中心に調べた結果、20代であろうと、ある地域にはあるという結果に。この点については音響分析が凄まじく大量なので、いずれ完了したら公刊したい。紀要には既に書けている複合動詞アクセントと音韻生存の話を載せておく。
  2. 高山林太郎,「京都方言と高知市方言で測る類別名詞の有効性」『音声研究』,東京:日本音声学会,?巻?号,pp.?-?,査読あり,202?年?月,2022年2月に投稿したがリジェクトされたので1年後以降に修正して再投稿する等の様々な可能性を考えている。
    →2022/6/07; 今年の秋(9月24日・25日、神戸学院大学)の日本音声学会大会発表に応募した。ほぼほぼ同じ内容で発表する。査読の際にツッコまれた意見は若干織り込む。リジェクトされる内容とは思っていないので、論旨は変える予定はない。それでやっぱり評判が悪かったら流石に考えるかもしれない。
    →2022/8/03; 採択されたが辞退して承認された。理由は発表日前後が多忙を極める可能性があるから。日本語学会の方に鞍替えで応募するかどうかは検討中で、8月7日が応募〆切。しかしやはり常に忙しいのでやめておく可能性が高い。→8/04; 断念した。来年度に期す。
  3. 高山林太郎,「高知県伊豆田神社付近の方言の形容詞のアクセント」『日本語学会2022年度春季大会予稿集』,pp.49-54,オンライン,2022年5月14日,採用決定・予稿集原稿提出済み・パワポ資料作成済み
    →2022/5/28; Zoomで発表した。いずれ「高知県伊豆田神社付近の方言の形容詞アクセント」と題した論文を書く予定。幡多と東京を比較し、更に岩手県田野畑村方言とも比較して、4拍形容詞の祖体系を考えるという主旨。田野畑村方言の存在は上野善道先生からご教示いただいた。また、発表したことで先行研究として平山輝男、金田一春彦が4拍形容詞に少し言及しているらしいことが判明した。なんとか論文を書けそうな感じになってきたが、書く時間が全然無い。夏休みも卒論指導で忙しい。どうにかして時間を作りたい。
    →2023/9/25; この話を通常科学として深めていきたいが、東京のデータは話者が見つからないと思われるので、群馬県とか、関東の中輪東京式の話者を見る必要もある。

≪今後の予定(2024年1月16日版)≫

 

  1. 以下の研究は原則として「一人で時間を掛けてほそぼそとやっていく」ことを想定しています。また、これら以外にも研究テーマがあります。
  2. 「八丈方言や東京方言における古代の母音の音韻生存」については今後20年かけて研究していくことを視野に準備していく予定で、コロナが明けた頃から動きがあるかもしれません。ポイントはできるだけ多くの日本各地の5母音地域でミンナ・ミナのミの母音が見つかるかどうかと、実験音声学的に対照群を設けることで(これは簡単にできる)、あちこちで見つからなければ最終的に証明は難しいと考えられます。今テレビや調査で発音を聞くなどして見つかったと判断している地域は、八丈、東京、埼玉、神奈川、群馬、千葉、岡山、香川、石川です。逆に「無い」と判断している地域は、青森、栃木、茨城、長野、岐阜、兵庫です。
  3. 他方で、母音に関する投稿を通して「音韻生存・記号生存」は認められやすいことが分かったので、こちらの地位をまずは確立させるための投稿を先に進めました。2020年12月に「記号生存と認知集合論―古い記号が残る理由―」、2021年12月に「記号論から認知集合論へ―記号としての現実―」、2022年12月に「認知集合論における記号生存―個体愛の受肉―」が埼玉学園大学紀要に掲載されました。2020年9月2日に音声研究に投稿した「複合動詞アクセント史と音韻生存の再現性」は高知県幡多の「前寄り1単位形で安定した複合動詞アクセント」を複合動詞アクセント史を描くための最後のパズルの1ピースと位置付けて紹介しつつ、複合動詞アクセント史において音韻生存(古い音韻(この場合はアクセント型)が強調形として一時的に残る現象)が2度起こったことから、音韻生存には再現性があると論じています。2020年10月14日に不採用となりましたが、これの内容の一部は「記号論から認知集合論へ―記号としての現実―」に記載し、残りは2023年の紀要に載せます。
  4. 他方で、諸外国語における音韻生存についても調査研究が必要となりますが、熟慮の結果、英語・ドイツ語・フランス語・イタリア語・スペイン語・オランダ語(近現代の言語資料の多い印欧語)を対象に音韻生存の証拠を探す計画を立てて準備しており(教材や言語資料を購入済み)、これも5年以上はかかることを見込んでイチから勉強する考えです。方言と違ってすぐに無くなったりしないので、研究の優先順位は高くありません。
  5. また、「記号生存と認知集合論―古い記号が残る理由―」、「記号論から認知集合論へ―記号としての現実―」、「認知集合論における記号生存―個体愛の受肉―」で展開した記号論(「理解する、信じる、存在する、数える、全ての、一部の」の定義などを実施する)については引き続き考察していき、量が溜まったら紀要論文にしていく考えです。英訳については、印欧語の音韻生存の研究も自分でやりたいので(ここ重要)、頼まれない限りは英訳はしない考えです。